都会での日常生活に疲れていませんか?
うさぎカフェや猫カフェもいいけれど、広島には野生のうさぎ達と触れ合える非日常体験ができる場所があります。
広島県竹原市の瀬戸内海に浮かぶ周囲約4キロの小さな島、大久野島(おおくのしま)は「うさぎ島」の異名を持ち、そこにはなんと約700羽ものうさぎが生息しています。
もともとこのうさぎ達は、1970年代に島外の小学校で飼われていた8羽のうさぎが放たれ、野生化したものだという説が有力です。
自然あふれる島で、自由気ままに暮らすうさぎ達に会いに行ってみました。
「うさぎ島」に行ってみた
今回は、JR竹原駅から「うさぎ島」こと大久野島へ。
島には一般の車は乗り入れできないので注意が必要です。
JR竹原駅からローカル線「呉線(くれせん)」に乗ること約10分。
途中海岸沿いを走るので電車から見える景色が綺麗です。
また、造船工場の様子も見ることができます。
「忠海(ただのうみ)」駅で下車し、船が出る忠海港まで5分ほど歩きます。
途中に看板があるので迷わず行くことができます。
島にはお店がないので、港の側の売店でうさぎの餌を忘れずに買っておきましょう。
もちろん自分でキャベツやにんじんなどを持参してもOKです。
忠海港からは船で15分。忠海~大久野島は、片道おとな310円・こども160円です。
青い海の上に小さな島がいくつも浮かんでいる瀬戸内海の景色に思わずため息が出てしまいます。
船を降りるとすぐにたくさんのうさぎ達が出迎えてくれます。
暑い日は日陰で休んでいることが多い彼らですが、人間を見ると「餌ちょうだ~い」といわんばかりに駆け寄ってきます。
いつの間にかうさぎに取り囲まれてしまうなんてことも。
人慣れしているので、思う存分触らせてくれるのが何とも愛おしいです。
のびのび暮らしているうさぎ達は見ているだけで癒される存在です。
ただし、いくら人に慣れているといってもうさぎは弱い生き物。
だっこしたり、追いかけまわしたりするのは厳禁です。また、パンやお菓子などの人間の食べ物は与えないように!野菜や売店で売っているうさぎのエサをあげましょう。マナーを守って上手に触れ合えるとGOOD ですね。
島にはうさぎの耳を模したこんなオブジェも。うさぎになった気分で記念写真などいかがでしょう?
大久野島の隠れた歴史
実はこの大久野島、「うさぎの楽園」という現在の姿からは想像もつかないような、壮絶な過去をたどってきました。
戦時中旧日本軍の毒ガス製造工場があり「地図から消された島」だったのです。今でもその名残を見ることができます。
写真の「大久野島毒ガス資料館」では、毒ガスの工場があった当時の島の様子を知ることができます。
毒ガスの使い方、誤って毒ガスを浴びてしまった時の対処法、そして毒ガスの被害者となってしまった人たちの記録・・・見ていて胸が痛くなるものばかりですが、知っておかなければいけないことだと痛感させられます。
ついついうさぎにばかり目が行ってしまいますが、毒ガス工場は広島のもう一つの平和学習スポット、原爆ドームと合わせて忘れずに訪れておきたい場所です。
現在は「うさぎ島」、かつては「毒ガスの島」と呼ばれた瀬戸内海の小さな島、大久野島。
うさぎ達に癒されながらも平和の大切さを実感できる貴重なスポットです。広島観光の際にはぜひ行ってみてください。
詳細情報
名称:大久野島
住所:〒729-2311 広島県竹原市忠海町大久野島
ホームページ:大久野島休暇村 https://www.qkamura.or.jp/ohkuno